田川紀久雄日記
『一粒の種』と『届く聲を求めて』の最終校正を終える。今年中に上梓が出来そうだ。末期ガン宣告から三十三冊になる。これも生きていられるから出来ることだ。生きている意味は、自分の仕事を行うことである。オリンピックなどテレビで観ている暇などない。他人の評判など気にしていたら何もできない。大切なのは、生きるために書くという強い意志力だけだ。書くことは新しい自分を発見する。
詩語りを毎日稽古しても、その結果は眼に視えて現れてこない。成果がないように見えても、そこには前進しなくても聲の深さは間違いなく増しているのだろう。そう信じて精進するしかない。何事も長い時間を費やしてこなければ、実は成熟しないものである。名人というものは、日々の努力以外なにもない。要は好きだから行っていることが大切なのだろう。自分では名人なんて少しも思っていない。いやそれどころか、何て、いつまでも下手なのかと自問自答してる。これも生きていられるから聲の深さを求めていられる。生きていることはとても素晴らしいことだ。
詩誌受贈『潮流詩派・244号・245号・246号』
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