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2016年5月23日 (月)

田川紀久雄日記

風邪を引いたようだ。咽喉が痛む。
自分のCDを何回も聴きなおす。まずテキストを出来るだけ丁寧に語り込むことである。そしてテキストに沿って詩語りとして聲を撃ちこむことが私の方法である。まず聴き手に言の葉が届かねば何の意味もない。CDを何回も効くことで自分の語り方を分析することが必要だ。
上野芳久さんのお兄さんの『玄春万葉』というビデオを観た。まるで私に似た人間がいることに驚いた。生き方はまったく異なっているが、求めている世界観が似ているのだ。かれは調和という世界を求めそのみ求望を見出している。この調和を詩語りで求めていくとなかなか厄介だが、言の葉を聲にしていくことは単なる調和を越えた超調和の世界を求めなければならない。
そこまでいければ、私の激しい語りも天命の語りになってゆけるだろう。そこまでゆくには、もっと人前でライブが必要だ。吟遊詩人として語り場を見出したい。ガン患者たちの人たちに語ってみたい。苦しみを癒す語りを目指して闘っていたい。そのためにももっと詩を書き続けて行かねばならない。詩人のように詩を読むのではなく、心で読む人でなければ私の詩は意味がない。詩人たちから相手にされないことはあるいみでの救いである。良薬はにがしと言葉がある。詩でないところに、本当は純粋な心の詩が隠されている。

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