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2014年9月20日 (土)

田川紀久雄日記

古書店から日本の古典が消えている。現代人は古典を読む人が少なくなっている。いまが楽しければ良いという方向性にある。本屋に行っても読みたい本がない。これでは本屋がつぶれていくのもしかたがない。本屋にも図書館にも詩集はほとんどおかれていない。それだけ現代人から無視された存在なのだろう。送られてくる詩集を一年間で読んでみて良かったというのは数冊あるかないかである。これはとても寂しいことである。賞をとった詩集でも優れた詩集でないものが多い。人間存在性が稀薄な作品があまりにも多すぎる。個人という存在が薄ぺらになっている。これでは読んでいてもしょうがない。文学作品は存在の苦悩の中からしか生まれてこないものなのだ。いまこの苦しみが足りなさすぎる。
詩誌受贈『あるるかん・30号』

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