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2014年8月29日 (金)

田川紀久雄日記

ここ数日涼しくて助かる。詩語りの稽古にもいくらか楽になっている。祈りのための語りを試みるようになってからいくらか語りにも変化が出てきた。どこからも誘いが来ないが、いま私個人としては幸せだ。ひたすら詩語りの道を追及することで生きる希望が持続できるからだ。
詩人たちの朗読は何のために行っているのか私にはわからない。朗読する気持ちが伝わってこないからだ。聲を出すことは熱い気持ちがなければ伝わらないものだ。そのために必要なのはあくなき精進力である。心とは内にあるものでもなく外にあるものでもない。つねに揺れ動いているものだ。それを見つめるのが心である。そのことは語りの世界と同じである。つねに揺れ動く心を心として語ってゆく以外にはない。そこが詩語りの面白さでもある。

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