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2013年2月 5日 (火)

田川紀久雄日記

市川団十郎さんが亡くなった日に、杵屋五三郎さんが亡くなっていた。杵屋さんは長唄で三味線弾きで人間国宝の方である。そしてとても桜を愛していた。歌舞伎座で何度も杵屋さんの三味線の音を聴いた。享年九一であった。日本の伝統芸は、いまほとんど振り向かれない。時代に合わないのだろうか。いや、そうではなく聴く機会がどんどん失われていっているだけだ。昔はラジオから伝統芸能が流れていた。三味線で一中節などは私は好きである。まず姿勢が良い。そしてなんともいえない味わいがある。いまのテレビの堕落ははなはだしいものだ。テレビが日本の文化を破壊しているともいえる。
詩の朗読は伝統芸ではないかもしれないが、これも日本人の聲で行なうことが大切だ。しかし本来の日本人の聲を出せる詩人達はいないのだ。まず複式呼吸であること。そしてできるだけ地聲である。音楽などで小学生から西洋音楽の発聲を教え込むから、まともな日本人固有の聲が失われていく。きちんと聲の出し方を知らない。そのような中でいくら朗読をしても日本語の美しさは伝わらない。日本人が日本の文化を失ったら未来の伝統芸能は滅んでいくだけだ。ただお金になるものばかり追いかけていては淋しい限りである。古いものをいかにして現代に伝えていくか、そのことが大切である。歌舞伎の世界はそれを上手くいかしてきたとも言える。いまの若手がどのようにして受け継いでいくのかがこれからの楽しみでもある。

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