田川紀久雄日記
月日の流れは早いもので今日から師走である。このところ嫌な事件があまりにも多い。なぜ生きる歓びを見出そうとしないのだろう。みんな火宅の中でさまよっている。政治家たちも相変わらず代わり映えしない。皆が金の亡者になっている。詩人達よ、せめていのちの大切さと生きることの幸せをうたいっていきたい。
ことしも多くの人たちがガンで亡くなっていった。いま人間だけがガンでなくなるのではない、愛犬もガンでなくなってゆく。私がこうして生きているのが不思議だ。ガンにとって一番の治療薬は身近な人を愛していくことだ。人を愛する力がガンと向き合う精神を宿してくれる。この三年私は詩の中でひたすらいのちのことを書いてきた。そのことを本当に人前で語ってゆきたいと願っていた。しかし、現実にはほとんど思うようには行かなかった。
これからの日本は本当の平和外交を強めていくべきだ。武力は武力で向き合うアメリカ的な外交は日本には向かない。どのような人でもいのちは大切なのだ。そして死刑の廃止を訴えてゆきたい。罪を憎んでも人を憎むなという諺がある。ことで言うのは簡単だが、それを実行していくことはとても難しい。そこにはやはり信仰という問題を介入していかないと解決はなされないのかもしれない。人間には人間の限界がある。その限界の中で解決しようとすること事態に無理がある。人間はつねに愚かである。そのことを忘れないで生きていかねばならない。
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