田川紀久雄日記
『詩と思想』1・2号に作品が載せてもらえることが一色真理さんから連絡がはいった。作品が紹介されたり、新聞に原稿が載せられることは、ガンにたいする免疫力を高めるはたらきがある。生きる歓びを感じることはいのちの歓びでもある。読者はどれだけいるかわからないが、小船が大海原に出ていくようなものだ。作品を発表するということは、見知らぬ読者と会う機会をつくることである。
ガンと闘って生きることは、多くの人の助けが必要である。だからといって人に甘えてはならない。その前に自分自身との闘い続ける日々がなくてはならない。その闘いの中から人に伝えたいものを生み出すことだ。それが作品として生まれてこなければ、誰にも相手にされなくなる。日々の語りの精進もそうである。精進をして生きているからライブを行なう気持が生まれる。ガンと闘って生きていることの素晴らしさを語りの中で伝えたいのだ。間寛平さんが地球を走り続けるように、私は語りを通して走る続けていたい。ガンに負けないで生きていられることを多くのガン患者にも伝えていきたい。死にたくはない。その気持がいのちの尊さを物語っている。私も人のためになれることがある。その道を最後まで貫き通して生きることが私にのこされた仕事である。多くの詩語りを行ないたい。その情熱でいまは生きている。
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