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2010年2月 6日 (土)

田川紀久雄日記

古本屋では百円二百円で、読みたい本が沢山ある。いまの若者達がうらやましいが、彼らは本を読む気がないらしい。私の青年時代は、なかなか本も高くて買えなかった。室生犀星全集の第一巻(新潮社)を二百円で手にいれた。詩作品が入っている。犀星の詩にはうたのリズムがある。そして朗読がしやすい。しかし現代詩にはこのうたうリズムが乏しい。無理してうたう必要もない。そのことに大きな問題があるのだが。
いま文庫本の値段が高い。これは持ちやすいためなのだろが、活字が小さくて私には読みにくい。電子本がこれから普及していくのだろうか。私には電子本では読みたいと思わない。どんないい本でも古本屋にもっていくと古紙と同じ値段にしかならない。初版本ですら値がつかない時代になってしまった。本を愛する心がこの世の中から消えていくような気がする。
こんなに物価が下落してゆくと、古本屋さんも営業がやっていけなくなるのではなかろうか。川崎にある近代書房も赤字だそうだ。街の小さな古本屋さんには良い本が入る。ブック・オフとは違う。本のもつ価値を知っている。大切なのは本屋さんがいかに本を愛ししるかということだ。
操車場の井原修さんも飯田で古本屋をやっているが、なかなか悪戦苦闘をしている。猫が古書を見守っている。

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