田川紀久雄日記
今日で今月も終わりだ。一ヶ月がたつのは速いものだ。ということはいかに一日一日は大切であるかということだ。日々の語りの稽古は間違いなく語りをより深く前進させてくれている。一日だけを見れば、それほど変化はないが、一ヶ月いや一年と見ていけばかならず進歩している。眼に見えない進歩が芸の世界では必要なことである。芸能を理解できない人間には、そのことは解らないであろう。日本人には日本人の聲の出し方がある。若い詩人達には朗読をおこなうなら、いろんな芸能を知ってもらいたいものだ。遠回りこそが一番の近道なのだ。語りは人間全体が問われてくるものである。聲だけがよければよいというものではない。聲そのものを裏付ける人間性が問われている。だからこそ、語りは難しいのである。
山形の佐野カオルさんからハガキでDVDのことが書かれてあった。感動していただいて有り難かった。抗癌剤の治療を拒否して半年が過ぎて、やっと自分の聲になってきた。でも稽古をしている時は左の脇の下が痛む。少し不安を感じる。ちくりちくりと痛むのだ。癌の不安はなかなか消えていかない。
明日は横浜のドロフィーでネパールの音楽と詩の朗読会がある。詩人達の聲が聴けるのが楽しみだ。


最近のコメント